受け口は手術なしで治せる?大人の受け口矯正でできる範囲と5つの方法

受け口、手術なしで本当に治せるのでしょうか。大人になってから矯正を考え始めた方の多くが、まずここで立ち止まります。
「相談に行ったら、結局は手術と言われるのでは」「日本から何回も通えるだろうか」「顔の骨まで変わると期待して、がっかりしないだろうか」。口には出さなくても、そんな不安を抱えたまま調べている方も多いと思います。
受け口(反対咬合:下の前歯が上の前歯より前に出て、逆に噛んでいる状態)は、原因によってできることが大きく変わります。この記事では、矯正でできる範囲と方法、手術が必要な場合の流れ、日本から通う場合のペースまでを整理します。
ペク・ジュヒ院長からひとこと
「手術と言われたら怖い」というお気持ちは、22年間矯正の相談を受けてきた私にも、よく分かります。
ブランシュは、一人の判断に頼りません。手術が必要かどうかも、検査の結果をもとに正直にお伝えします。
大人の受け口は手術なしで治る?まず「歯」と「骨」を分けて考えます
受け口の原因は、大きく2つに分かれます。歯の位置や傾きが原因の「歯性(しせい)」と、あごの骨の大きさや位置が原因の「骨格性」です。
実際には、どちらか一方だけということは少なく、多くは2つが混ざっています。だから最初にするのは、「どちらが、どれくらいか」を分けることです。
たとえるなら、部屋の家具が傾いているのか、家の土台そのものが傾いているのかを見分けるようなものです。家具の位置は動かせますが、土台を動かすには別の工事が必要です。歯は家具、あごの骨は土台にあたります。
| 原因のタイプ | 主な原因 | 考えられる方向性 |
|---|---|---|
| 歯性 | 歯の位置・傾き | 歯の位置で改善できる範囲なら、手術をしない矯正を検討 |
| 骨格性 | あごの骨の大きさ・位置 | 骨格の差が大きい場合は、手術を含めて検討 |
| 混ざっている | 歯とあごの骨の両方 | 検査で割合を確かめてから方法を決める |
ご自宅でできるセルフチェック(あくまで目安です)
① 下あごを無理のない範囲で後ろに引いたとき、上下の前歯の先が当たるか。当たる場合は、歯の位置や噛み方が関わっている可能性があります。
② 正面から見て、上下の前歯の真ん中の線がずれていないか。
③ 噛むときに、下あごが左右どちらかへずれる感じがないか。
これは診断ではありません。当てはまっても当てはまらなくても、最終的な判断は精密検査の後になります。
精密検査では、何を確かめるのですか?

矯正だけで進められるかどうかは、写真や見た目だけでは決められません。ブランシュでは、次の検査を行います。
① セファログラムとパノラマ
セファログラム(頭部X線規格写真)は、頭部を決まった条件で撮影するX線写真です。あごの骨の大きさや位置、歯の傾きを数値で確かめられます。歯とあご全体を写すパノラマとあわせて、院内で撮影します。
② 顔写真と口腔スキャン
顔写真は、正面・横顔・笑顔の3方向から撮ります。歯並びは口腔スキャンで記録するので、粘土のような型取りはありません。
③ 下あごの動きと顎関節
口を開け閉めするときの下あごの動きや、顎関節(あごの関節)の音・痛みも確認します。成人の方は、成長が終わっているかどうかも、年齢・X線・最近の変化から確かめます。
受け口を手術なしで整える方法は?検査後に選ぶ5つの手段
歯の位置で改善できる範囲だと分かったら、次の方法を組み合わせて治療計画をデザインします。どれを使うかは、検査の後に決めます。
① 前歯の位置と傾きを整える
上の前歯を前へ、下の前歯を内側へ動かして、逆に噛んでいた前歯を正しい向きに近づけます。ただし、動かせるのは歯茎の骨の中で動かせる範囲だけです。
② ミニスクリューを固定源にする
ミニスクリューは、矯正用の小さなネジです。歯を動かすときの「支え(固定源)」になります。
埋入のときは麻酔をし、矯正が終わったら除去します。費用は別途です。詳しくはミニスクリューの解説記事もご覧ください。
③ 抜歯するか、しないかを検討する
抜歯が必要かどうかも検討します。抜歯・非抜歯それぞれの長所と短所を両方ご説明したうえで、一緒に決めていきます。
④ 噛み合わせと左右のバランスを整える
噛んだときに先に当たる歯を整理し、矯正用のゴムも使いながら、上下の噛み合わせと左右のバランスを合わせていきます。
⑤ MARPEで上あごの幅を広げる
MARPE(マープ)は、ミニスクリューで固定した拡大装置で上あごの幅を広げる、手術をしない方法の一つです。ブランシュでも行っていますが、適用と効果は年齢と骨の状態で異なるため、検査の後に判断します。
装置も、診断と相談を経て院長が決めます。固定式のクリッピーCは抜歯矯正にも使え、マウスピースを続けるのが難しい方におすすめしています。動かす量が大きくない場合は、インビザラインも選択肢になります。
手術が必要と言われたら、どうなるのですか?

骨格の差が大きく、手術が必要な場合もあります。そのときは、最初から正直にお伝えします。
手術が必要なケースを矯正だけで無理に進めると、歯が傾きすぎたり、歯茎の骨に負担がかかったりするからです。
その場合は、矯正歯科専門医が診療したうえで、協力している両顎手術(上下のあごの外科手術)の病院をご紹介します。手術の前後に行う術前矯正・術後矯正は、ブランシュで続けて受けていただけます。
「ずっと手術しかないと思っていた」という状態で来院される方がいます。歯と骨の割合を分けてみると、どこまでが矯正の範囲なのかが見えてきます。
なお、成長期のお子さんには、フランケル装置や、拡大装置とフェイスマスクを使う方法があります(子どもの受け口とフランケル装置の記事)。下あごが大きく成長するタイプでは、成長が終わるまで経過を見ることもあります。
私の受け口、手術なしでいけそうですか?
正面の顔写真と笑顔の写真、2枚だけ送ってください。歯の位置で整えられそうか、精密検査で何を確かめるべきかを先にお伝えします。
矯正で変わること、変わらないことは?
期待できることからお話しします。逆に噛んでいた前歯が正しく噛み合うと、前歯で食べ物を噛み切りやすくなる可能性があります。上下の正中線(前歯の真ん中の線)や、歯列の左右バランスも整えていきます。
噛むときに下あごがずれていた方は、そのずれが減ることで、非対称が目立ちにくくなる可能性があります。前歯の位置で唇の見え方が変わることもありますが、個人差が大きい部分です。
一方で、あご先の長さ、エラ、頬骨の左右差など、顔の骨そのものの大きさや形は矯正の範囲外です。横顔の印象の変化も人によって異なり、大きくないこともあります。歯茎の骨の範囲には限界があるため、計画より動かないこともあります。
受け口と顔の非対称を手術なしで整える矯正の全体像は、公式ページにもまとめています。
日本から通う場合、通院はどのくらい必要?

ブランシュはソウル江南の論峴駅4番出口から徒歩30秒、仁川空港から約1時間の場所にあります。ご相談は、日本語を含む5か国語(日本語・英語・中国語・タイ語・ロシア語)で対応しています。
調整は通常月に1回です。海外にお住まいの方は、状態や装置によって6か月に1回の通院も可能なので、院長と相談しながらペースを決めます。期間は、全体矯正で通常1年〜2年半、部分矯正で3〜6か月が目安です(個人差があります)。
費用は、診断費20万ウォン(矯正を始める場合は総額に含まれます)、月の調整費5万ウォンです。ミニスクリューと保定装置は別途で、矯正に付加価値税(VAT)はかかりません。装置の費用と期間は、精密検査の後にご案内します。
診療時間は月・木・金 10:30–19:00、火・水 10:30–21:00、土 10:00–14:00、日曜は隔週です。韓国の祝日(ソルラル・秋夕など)は通常休診のため、渡航前にお問い合わせください。

ブランシュ歯科での実際の治療例です。歯の状態により結果には個人差があります。
よくある質問
大人の受け口でも、手術なしで矯正できますか?
歯の位置や傾きが原因の部分が大きければ、手術をせずに矯正で整えられる場合があります。ただ、多くは歯とあごの骨の原因が混ざっているため、セファログラムなどの精密検査で割合を確かめてから判断します。
手術が必要と言われたら、矯正は別の病院で受けることになりますか?
手術は協力している両顎手術の病院をご紹介しますが、術前矯正・術後矯正はブランシュで続けて受けていただけます。手術が必要かどうかは、矯正歯科専門医が診療したうえで正直にお伝えします。
日本から通う場合、どのくらいの頻度で韓国に行く必要がありますか?
調整は通常月に1回ですが、海外にお住まいの方は、状態や装置によって6か月に1回の通院も可能です。院長と相談しながら、無理のないペースを一緒に決めます。
副作用と個人差について
矯正装置による痛みや違和感、口内炎、歯茎の炎症や虫歯(清掃不足の場合)、歯根吸収、後戻りが起こることがあります。治療期間や結果は、骨格・歯の状態・装置の使用状況によって個人差があります。
22年間、矯正の診療を続けてきて思うのは、できることとできないことを最初に正直にお伝えすることが、安心につながるということです。受け口が手術なしで整えられる範囲なのか、手術を含めて考えるべきなのか。どちらであっても、20年後の笑顔まで見据えて、一緒に計画をデザインしていきます。
初めてのカウンセリングの流れ
① まずお悩みと、いちばん変えたいところを伺います。
② 精密検査の結果をもとに、手術が必要かどうかも含めて、可能なすべての方法をご説明します。
③ 項目ごとの費用と期間、通院ペースをお伝えします。決めるのはご帰国後でも大丈夫です。
ブランシュでは、すべての説明を最低4回以上繰り返します。一人の判断に頼りません。
ご相談のご案内 — LINE公式アカウントから写真を送ってご相談いただけます(日本語対応)。料金は料金ページをご覧ください。韓国人・外国人で同じ料金です。