
ラミネートベニア 前歯だけで済ませたい。カウンセリングでいちばん多いご相談がこれです。

ラミネートベニア 前歯だけで済ませたい。カウンセリングでいちばん多いご相談がこれです。
費用も治療時間も抑えられますし、削る歯を減らせるなら本来それが理想です。
ただし「前歯だけ」で自然に見えるかどうかは、本数ではなく笑ったときに見える範囲で決まります。当院では2本のご希望でいらして4本に落ち着く方も、6本のご希望で2本で足りる方も、どちらも同じくらいいらっしゃいます。
この記事では、前歯だけで仕上げられる条件と、本数を決める4つの基準、そして費用の考え方を順に整理します。


判断の基準は一つだけです。手をつけない歯が、治療した歯の隣に並んで見えるかどうかです。
笑ったときに前歯2本しか見えない方であれば、2本でも違和感は出ません。周りに比較対象がないからです。
一方、大きく笑うと奥のほうまで見える方の場合は事情が変わります。新しい歯だけが明るいと、その歯ではなく隣の歯の色が目立ちます。
額縁にたとえると分かりやすいと思います。壁に並んだ額縁を一つだけ新品に替えると、新しい額縁が美しいからではなく、隣の額縁が古びて見えるので視線が止まります。
歯も同じです。前歯だけを明るくすると、明るくなった歯ではなく、その両隣が気になり始めます。
実際のカウンセリングで確認している項目です。この4つを見れば、候補は2本・4本・6本のいずれかに絞られます。
写真を撮って、自然に笑った状態と大きく笑った状態を比べます。見える歯の数がそのまま治療範囲の上限になります。
色を大きく変えないのであれば、少ない本数でも十分になじみます。逆に明るくしたいご希望が強いほど、範囲を広げたほうが仕上がりは揃います。
内側に入っている歯や小さい歯であれば、ほとんど削らずに前に足すだけで整います。すでに前に出ている歯に足すと、厚みが増して見えてしまいます。
前歯は左右対称に見えることが自然さを大きく左右します。片側だけ形を変えると、正面から見たときに中心線がずれて見えることがあります。
| 本数 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 2本 | 中央2本だけが小さい・欠けている場合 | 色を大きく変えると隣の歯との差が出やすい |
| 4本 | 笑ったときに前歯4本が中心に見える場合 | 犬歯の色との差を事前に写真で確認 |
| 6本 | 犬歯まで見える範囲を揃えたい場合 | 費用は上がるが色の自由度は最も高い |
| 8本以上 | 大きく笑うと奥まで見える場合 | デザイン全体のバランス調整に時間を要する |
| 片側のみ | 外傷などで片側だけ形が違う場合 | 左右対称に見えるかを正面写真で必ず確認 |

本数を絞るほど、色の順番が重要になります。手をつけない歯が残るからです。
セラミックはホワイトニング剤では色が変わりません。あとから白くすると、天然歯だけが明るくなって色がずれます。
ですので順番は、ホワイトニングが先、色の決定はそのあとになります。前歯だけを希望される方には特に丁寧にご説明している部分です。
費用は基本的に1本あたりの単価に本数を掛けた形になります。ただし単価そのものを動かす要素が3つあります。
1つ目はセラミックの材料グレードです。強度と、光の透け方が変わります。
2つ目は診断とデザインにかける時間です。前歯だけの場合はむしろこの工程が重くなります。残る歯に合わせる作業が加わるためです。
3つ目は接着システムです。見積書にはまず書かれませんが、数年後の見え方を左右します。
当院はイボクラール(Ivoclar)の接着システムを使用しています。接着材のなかでは最も高い価格帯ですが、生体親和性が高く、変色に強いため境目の色が長く保たれます。
1日で仕上げるワンデー方式は、通常の方式より価格が高く設定されます。診断・デザイン・製作・調整を1日に凝縮し、院長と院内技工チームがその日集中して対応する体制だからです。
複雑なケースでも、その日のなかでデザインと調整の時間を多く配分するだけです。当院は院内技工所(ブランシュラボ)を持っているため、色の微調整もその場で行えます。
価格は日本の方も韓国の方も同一で、外国人料金はありません。論峴(ノニョン)駅すぐの立地で、仁川空港からはリムジンバスかタクシーで約1時間です。
ご来院前に歯の写真をお送りいただければ、何本が必要になりそうかを事前にお伝えできます。日本語ページからそのままご相談いただけます。
本数ごとの見積もりはラミネートベニア4本の値段に、費用の内訳は韓国のラミネートベニア費用の内訳にまとめています。
セラミック治療全体の違いについてはベニア・クラウン・インレーの比較もあわせてご覧ください。
笑ったときに見える範囲が狭く、色を大きく変えない場合は2本でも自然に仕上がります。明るくしたいご希望が強い場合は、先にホワイトニングをするか本数を増やすかを一緒に検討します。
増やすこと自体は可能です。ただし後から追加した歯と最初の歯で製作時期が異なるため、色を完全に揃えるには最初の分も作り直しになる場合があります。
前方への突出が軽度であれば形を整えられることがあります。突出が大きい場合は足すと厚みが出るため、まず矯正で位置を動かすほうが歯を残せます。

本記事は一般的な情報であり、診断ではありません。エナメル質の厚み、歯ぐきの状態、噛み合わせによって適応と経過には個人差があります。
治療後に一時的なしみる感覚、歯ぐきの違和感、欠けや脱離が生じる場合があります。ご自身の歯については必ず歯科医師の診察をお受けください。
10年間前歯を扱ってきて、本数について後悔を伺うことはほとんどありませんでした。多かったのは、写真を見る前に本数を決めてしまったというお話です。
削った歯は元に戻りません。ですので当院ではできるだけ削らず、その分の時間を診断とデザインに回しています。
ラミネートベニア 前歯だけで考えていらっしゃる方こそ、まず写真をお持ちください。今の状態とご希望を並べて、必要な本数を一緒に決めていきましょう。
文 · 歯科王キム・テヒョン (ブランシュ歯科医院 代表院長 · ソウル大学出身歯科医師)