インプラントのご相談を受けていると、多くの方が「骨が足りないので、まず骨移植をしなければならない」と言われて来院されます。
患者さんの立場からすると、「ああ、当たり前なんだな」と受け止めてしまいますよね。
しかし実際には、すべてのケースで骨移植が必要というわけではありません。 歯科医師としては、とても残念な気持ちになることがあります。
不要な骨移植は、治療期間を延ばすだけでなく、副作用や費用の負担まで伴うことがあるからです。
先日、50代の男性患者さんが来院されました。
すでに他院で「骨が不足しているので、広い範囲の骨移植が必ず必要です」と診断を受けている状態でした。
しかし、手術の日程を決めようとするうちに、どうしても気持ちが落ち着かず、「念のために」と思い、ブランシュ歯科にご来院されたとのことです。
CT撮影で骨の状態を丁寧に確認してみると、実は骨移植は必ずしも必要ありませんでした。
骨の密度も十分で、インプラントの種類を適切に選べば、骨移植を行わなくても安定して埋入することができる状態でした。
患者様は「危うく大がかりな手術を受けるところでした。治療期間が6か月以上延びると言われていたのですが、先生の説明を聞いて気持ちがずいぶん楽になりました」とおっしゃり、安心されたご様子でした。

では、なぜ不要な骨移植が問題になるのでしょうか。
治療期間の延長
広範囲の骨移植を行う場合、移植した骨が十分に硬くなるまで、最低でも4〜6か月以上待つ必要があります。 そのため、インプラント治療の期間が不要に長くなってしまいます。
副作用のリスク
骨移植の材料がうまく吸収されなかったり、感染が起こる可能性もあります。 このような場合、再手術が必要になったり、治療そのものがより複雑になることもあります。
費用の増加
患者さんにとっては、手術の回数や費用が増えてしまいます。 もちろん、本当に必要なケースであれば受け入れることもできますが、必要のない状況で行われるのであれば、無駄に近いと言えるでしょう。
では、どのような場合に骨移植が本当に必要になるのでしょうか。
もちろん、骨移植がまったく必要ないというわけではありません。
例えば、
- 抜歯後、長い時間が経過して骨が大きく吸収されてしまった場合
- 上顎洞(上あごの奥歯の骨)が大きく下がり、スペースが不足している場合
- 歯ぐきの骨の幅が狭く、インプラントを支えるための十分なスペースがない場合
このような場合は、骨移植が必須となります。
重要なのは、「本当に必要な状況なのかを専門的に正確に判断すること」です。

ブランシュ歯科の原則
ブランシュ歯科は、「最小限の手術で、最適な結果」を目指しています。
CTと3Dデジタル診断を通じて骨の状態を精密に分析したうえで、可能であれば骨移植を行わずにそのままインプラントを埋入する方法を優先的に検討します。
やむを得ず骨移植が必要な場合でも、最小限の範囲で行い、患者様の回復の負担を減らし、治療期間を短縮することを原則としています。

ぜひお伝えしたいこと
インプラントは単なる「ネジを打ち込む手術」ではなく、一生付き合っていく大切な治療です。
だからこそ、不要な手術を減らし、本当に必要な治療だけを受けることが最も賢明です。
インプラントの骨移植は、できる限り避け、
専門医による精密な診断とカウンセリングを通して、ご自身に最も合った治療方法を見つけることをおすすめします。
ブランシュ歯科では、骨の状態を正確に分析し、不要な骨移植を最小限に抑えたオーダーメイドのインプラント治療をご提供しています。
これからも患者様のご負担を減らし、健康的な結果を最優先に考えてまいります。
